Live Computing Inc.

BLOG

ブログ

 ホーム    ブログ    開発者向けオススメ本    何を自前でやるか
2022.07.21
開発者向けオススメ本

何を自前でやるか

concept_originality

商品を作るとき、自社でどこまでをやり他社に何を任せるかは、大きな分岐点です。外部委託してきたものを内製化し、自社商品が圧倒的に強くなった経緯がわかる本をご紹介します。

『逆境経営―――山奥の地酒「獺祭」を世界に届ける逆転発想法』桜井 博志

日本酒の獺祭を作る旭酒造の桜井さんは、会社を受け継いでからしばらく悩んでいたと言います。業界では当たり前だった、お酒造りを外部(杜氏)に任せていては、理想の日本酒は作れない。桜井さんは悩みながらも杜氏制度を廃止し、製造経験ゼロの社員4名と自分達で日本酒を作ろうと決意します。「私は割り切ることに決めました。」というところに、ご本人のお気持ちが滲み出ている気がします。

 

決意だけで、すぐうまくいくことはありません。社員の方々と失敗を科学的に検証しながら日本酒を毎年作り続ける。技術があればお酒は作れるとしながらも、香りと味は人が必ず確かめる。『逆境経営』はその仕組みを作り上げるまでの、様々な出来事や地道なプロセスを教えてくれます。

獺祭を味える今だけをみると、業界の常識を覆すやり方を社員と悪戦苦闘しながら進めてこられたことに、なかなか気がつきません。でもオリジナル商品を作るというのは、業種を問わず、力強いビジョンと長い試行錯誤がいるのだなと感じます。

『伝えることから始めよう』高田 明

生配信しながら商品を売るライブコマース。今でこそ一般的ですが、それを20年前に始めたのが、ジャパネットたかたです。

2001年当時、高田さんが自前のスタジオを建設すると言ったら、周囲は猛反対。自社で映像制作すると言ったら、テレビ局の人に絶対無理と言われる。しかも生放送すると言ったら、もう・・・。放送事故でも起きたらどうする、絶対ダメだと何人にも言われたそうです。

しかしパソコンは映像制作しているうちに、次の世代が出てしまう。CSでは24時間映像が流せるようになった。商品サイクルが早くなり、映像を流す場が圧倒的に増える時代のトレンドを、いち早くつかむことに成功します。

やってみると、生だからこその臨場感が売上にもつながったそうです。以下はジャパネットたかたYoutubeチャンネルにある、当時の映像です。話している側の緊張感や本音が見えて、録画した映像よりはるかに魅力を感じませんか?

 

「自社のスタジオを持ったことは、今のジャパネットたかたがある1番の理由」と高田さんは言います。そんな高田さんも、必ず成功するとは当時わからなかったと思います。それでも生放送の可能性を追い求める、圧倒的な熱意と行動力が『伝えることから始めよう』という本にはあふれています。

自前でやることが、独自性につながるか

外部委託していた業務を自社でやるのは、簡単ではありません。設備投資も必要ですし、社員も増える。リスクが大きく、商品開発リーダーというよりは経営者の判断が求められます。

何もかも自前がよい、という意味ではありません。ここが大事だと思う部分は前例がなくても、周囲から反対されても、自前でやり抜く。失敗が続くことを覚悟し、可能性を追い求める。その想いと実行力が、独自性につながるように思います。

前例のないモノを生み出そうとする人にとって、業界は違っても、共鳴する内容が多いと思います。少し疲れたとき、勇気づけに読んでいただけたら嬉しいです。

関連記事