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フリーミアムとサブスクリプションは、どちらか一方を選ぶのではなく、組み合わせることができます。どんな業界にも合うわけではありませんが、意外性あるサービスを生み出せることもあり、一度は検討いただきたいビジネスモデルです。
以下、3つにわけて考えていただきたいポイントをご紹介します。
サブスクリプションを検討する側からすると、フリーミアムを重ねる最大のメリットは、たくさんのユーザーが獲得できることです。ゲームアプリを例にすると、有料アプリと無料アプリでは少なくても10倍、うまくいけば100倍以上のユーザーが参加してくれます。
しかしここは同時に、最もハードルが高い部分でもあります。多くのフリーミアムビジネスが、十分なユーザー数を獲得できず、撤退している。
皆さんのビジネスには、そもそも十分な数のお客さんがいる市場でしょうか。仮に10%が有料ユーザーになってくれるとして、潜在顧客のボリュームはどうでしょうか。ゲームでいうと、ある程度人気のあるジャンルでなければ、フリーミアム以外の展開を検討せざるを得ないのが現実です。
たくさんの潜在客がいても、自分たちのお客さんになっていただけるかは、別問題です。ご検討されているサービスは、たとえ無料であっても、ここでしか得られない情報や道具があるでしょうか。さらに、ユーザーがユーザーを呼び込む仕組みはあるでしょうか。
特にユーザーを点で捉えるのではなく、ユーザー同士をつなげるネットワーク効果を考えるところは、デジタルサービスが一番、醍醐味のあるところです。しかし実際には、あまり考えていない、惜しいなと思うサービスやアプリが、多い。
私はここが一番、考えるのが楽しい。サービスの独自性や、付加価値を生み出すポイントが見つけ出せるからです。みなさんも、自分たちには無理などと思わず、ここはじっくり検討してほしい。それだけの価値が、あります。
無料ユーザーがたくさん集まったら、次の課題はマネタイズ、いかに売上をあげるかです。有料プランが魅力的でも、無料ユーザーにもサービスを使い続ける価値がなくなってしまっては意味がありません。
何を無料にして何を有料にするかは、一般的な正解があるわけではなく、それぞれに見つけるものです。自社のサービスをいろんな角度から切り取ってみて、慎重に検討ください。
フリーミアムにサブスクリプションを重ねるやり方は、通常のサブスクリプションビジネス以上に、難しさがあります。ただ、うまくいけば、幅広くお客さんを獲得できる強力なビジネスモデルでもある。これはB2Cであれ、B2Bであれ、同じです。
基本無料サービスをどう収益化するか、については、広告に依存するネットビジネスよりも、いろんな機能やアイテムで稼ぐゲームが大いに参考になります。今後も事例や考え方をご紹介してまいりますので、どうぞよろしくお願い致します。