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2023.11.03
ゲームデザイン

選手心理を可視化する

実在する題材をゲームにするとき、グラフィックや名前など「リアリティー」を追求します。しかし見た目のリアリティだけでなく、選手心理のリアリティーも追求したい。

いい例が、KONAMIさんの「プロ野球スピリッツA」です。

プロスピAにはバッター緩急ゲージがあります。同じ速度のボールを投げ続けると、バッターの目が慣れて打たれやすくなる、というものです。

 

出典:スマホアプリ「プロ野球スピリッツA(エース)」

 

このゲージは、選手心理を可視化しています。

実際の野球はもっと複雑です。速度の変化だけでなく、高低差、内角・外角、球種によってもバッターの心理と目の慣れに変化がでます。

ゲームが捉えるのは現実のごく一部。すべてを捉えることはできませんし、捉えてもゲームは破綻します。どこかで虚構を織り交ぜなければなりません。

けれど、選手心理を可視化することでスポーツファンに継続して遊んでもらいやすくなるのも、事実です。

 

これはスポーツゲーム以外のジャンルにも言えます。

作り手が思う以上に、ファンはキャラクターに強い愛着を持つようになります。ガチャでキャラが増え続けるなか、キャラクターを道具のように扱ってはいないでしょうか。レアリティに差はあっても、キャラクターにはそれぞれ個性があり、ファンがつきます。

もっと多くのゲームに、キャラクターの心理状態を可視化し、感情移入できる仕組みがあってよいと感じます。

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