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2017.11.21
IOTビジネス進化論

来店と購入パターンを予測。顔画像と人工知能マーケティングの可能性

ゲーム開発を通じて画像認識技術をいろいろ勉強しているなかで、カメラの画像で人物を特定する顔認識技術は、店頭や施設における来店や購入データの分析、リピーターのお客さんへの接客やプロモーションに活かせる可能性をとても感じています。

この議論のポイントは、「個人を特定すること」と「個人の行動履歴を追うこと」を切り分けるところにあります。

個人情報がわからなくても、同じ人かどうかはわかる。

通常の顔認識システムは、コンピューターは顔の特徴量を把握して、事前に登録している人と一致しているかどうかを判断します。個人情報と顔写真のセットがなければ、コンピューターは顔の特徴は把握できても、具体的なお名前を導き出すことはできません。

しかし、同じ顔を認識するだけで、個人名までは特定しなくてもよい場面があります。同じ方が複数回来店された場合、お名前は分からなくとも、同じ方が来店されたことを把握し、分析や接客に活かす、という考え方です。

関連ブログ記事:顔認識技術で個人情報を持たずに利用履歴を把握する

この仕組みを作ると、名前など個人情報と紐づいたポイントカードがなくても再度来店されたことを把握し、基本となる売上の分析や、商品開発、販促が行えます。ポイントカードを持つ人だけでなく全来店者を対象にできる点が、大きな意味を持つと考えています。

関連ブログ記事:ポイントカードも”個人情報”もいらない

顔の特徴と購入情報を紐づける

もっとも、ここまでは部分的にポイントカードなどを利用してできることを、顔認証技術で置き換えているだけ、とも言えます。

しかし、ポイントカードと顔認証では、得られる情報の質が大きく異なります。ポイントカードなどで得られる情報は会員番号や名前など文字や数字の情報。顔認証で得られる情報は顔の画像情報。

この違いが大きな意味を持つのです。

顔の情報には、人の目には見えない(あるいは見えづらい)特徴がいろいろあります。たとえば、写真に映る人が同性愛の方かどうかを当てる確率は人の目よりもコンピューターの方が上回るという研究もあります。

英Economist誌: Advances in AI are used to spot signs of sexuality

人間の目にはわからない特徴を掴み、例えばコンビニでコーヒーを頼む傾向の強い人の顔の形や表情パターンをつかむことができれば、店頭でお勧めしたり、レシートに割引券を付加するなど、接客やプロモーションに活かせるかもしれません。

すべてを理解しようとせず、機械学習に任せてよい。

私自身はこの領域では、精緻な予測モデルを組み立てるよりも、機械学習やディープラーニングの手法の方が効果がでやすいのではと考えています。(お名前はわからなくても)ある方がどのようなパターンで来店したかを入力値に、その方が何を買ったかを出力値にして、大量のデータを機械学習させる。

なぜある商品が売れるのか、その原因となる要素を分解し自力で全て理解したい気持ちはあるのですが、その分析はコンピューターに任せてよいのではないか。必要なカメラ機材の低価格化やディープラーニング手法の進化などの環境は揃いつつあるのではないか。

思わぬ売上パターンを見つけて鉱脈を発見したり、来店予測を元に発注を行い機会損失を防いだりと、マーケティングやビジネスの現場に活かせる未知の方法がまだまだたくさんある気がしてなりません。

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