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2021.04.15
ゲーム進化論

クラウドゲーム市場規模① スマホと家庭用ゲームの融合

ストリーミングゲーム マルチデバイス対応

クラウドゲームは、高画質・高フレームレートのタイトルをストリーミング配信する点に、注目が行きすぎているかもしれません。

例えば2019年、GoogleのStadia発表会で取り上げられたのは、『Assassin’s Creed 』や『Doom』など、スペックへの要求が高いゲームです。

これは技術デモとしては、わかりやすい。難易度がより高く、開発者にわかりやすいタイトルを使う方が、アピールしやすいからです。GoogleはAWSと競合するクラウド事業が伸びればよく、ゲームユーザーを獲得することに注力しません。GoogleがStadia専用の自社ゲームスタジオを閉鎖したことにも、その姿勢はあらわれています。

映像や音楽とは違う、マルチデバイス対応

NetflixやApple Musicは、DVDやCDを買うことも作品をダウンロードすることもなく、あらゆるデバイスで楽しめます。StadiaもAmazonのLunaも同じように、1つのゲームをスマホでもPCでもプレイできることを、アピールします。

Cloud Streaming gaming multi device

出典:Amazon Luna公式サイト

しかし、1人で端末を切り替えながらプレイすることよりも、クラウドゲームはもっと大きなインパクトを生み出せる。

 

それは、端末ごとに違う遊びを融合すること。

そして、端末ごとに分かれている市場を融合すること。

 

タッチパネルの遊びとコントローラーの遊びとでは、プレイする場所も時間も楽しみ方も大きく違います。それぞれにヒット作があり、一つのゲームが両方でヒットすることはありません。

しかしクラウドゲームにおいては、異なるデバイスに適した遊びを提供しながらも、1つのタイトルの中で協力したり競ったりすることで、新しい体験を生み出し、スマホ・家庭用ゲームの双方のユーザーを獲得できるのではないか。

スマホゲームと家庭用・PCゲームの市場を足し合わせ、ゲーム市場の規模拡大と変化を促す力が、クラウドゲームにはあると考えます。

クラウドゲームには、開拓者がまだいない

家庭用ゲーム機のビジネスでは、メーカーが必死にハードウェアを牽引するソフトを自社や社外と開発します。スマートフォンでは、ゲーム以外の機能で膨大なユーザーがいるため、自然とゲームタイトルも集まります。

しかしクラウドゲームは、先頭を走るGoogleやMicrosoftにクラウドサービス事業者としての側面があるため、ソニーや任天堂のように新たなユーザー体験を作り出し、市場を創出してくれることはありません。スマートフォンのような汎用的な魅力もなく、自然にユーザーが集まる状況でもありません。

つまり、クラウドゲームにはまだ、市場開拓者がいない。

その役割は、任天堂やソニーでもAmazonやGoogleやAppleでもなく、IPを持つエンタテインメントブランド企業や、遊びを生み出せるパブリッシャーやディベロッパーにあるように、思えてなりません。

 

参考記事:『クラウドゲームのデザインと非対称性

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